宇都宮市は18日、市民の感染者数が過去最多の79人となった。感染者や濃厚接触者への対応に当たる市保健所の業務も逼迫(ひっぱく)してきており、土日を含め連日深夜にまで及ぶ。市は年明けから部局を超えて職員7~15人を保健所に派遣。同日からは21人に増やし、「全庁一丸」の応援態勢を組んでいる。
保健所は約60人体制でPCR検査や疫学調査、健康観察を行っている。担当者は「第5波と違い、無症状で検査して初めて感染が分かる方がかなりいる」と危機感を募らせる。感染拡大を防ぐには、無症状でも軽症でも一人一人の疫学調査を欠かすことはできない。「毎日、明日に持ち越さないように必死」という。
17日までの1週間の感染者数は350人と、前週116人の3倍に達し、10歳以上の感染者の8割以上がワクチン接種済みの「ブレークスルー感染」だった。佐藤栄一(さとうえいいち)市長は18日、「極めて厳しい感染状況」との認識を示し、混雑や感染リスクが高い場所への移動・外出の自粛などを求めるメッセージを発表した。