オウム真理教による一連の事件で死刑が確定していた6人の刑が執行され、死刑囚13人全員の執行が終わった26日、1995年3月の地下鉄サリン事件の県内被害者は「区切り」「一段落」と心境を語った。一方で、事件の風化や再発を懸念し「同じような事件を二度と繰り返さないため、社会全体で意識を高めていかなければいけない」と強調した。

 日比谷線小伝馬町駅で被害に遭い、1カ月間入院した栃木市沼和田町、営団地下鉄(当時)元職員福富正男(ふくとみまさお)さん(75)は「うまく言葉で表すことができないが、一つの形となった区切りだとは思う」と受け止めた。

 事件から23年がたち、風化への懸念は強い。「当時を知らない人も少なくない。風化しないよう報道も社会も努力してほしい」と力を込めた。自身も周囲にできる限り自分の経験を伝えていくという。同じような事件が繰り返されないために「地域や社会全体で危険な風潮を厳しく監視していかなければいけない」と強調した。