クリスマスの企画でケーキを作る参加者と、見守る金澤さん(右から2人目)=2021年12月25日午後、宇都宮市内

 認知症の当事者や家族らが集う宇都宮市の認知症カフェ「オレンジサロン 石蔵カフェ」が、活動を開始して10年目を迎えた。全国の先駆け的存在で、当事者の訴えや希望に真摯(しんし)に耳を傾け、安心して通える場をつくり上げてきた。昨年は当事者自身が企画した取り組みがNHK厚生文化事業団の「認知症とともに生きるまち大賞」の特別賞を受賞。関係者は「本人の『やってみたい』という思いを大切に、活動を続けたい」と話している。

 昨年12月25日、石蔵カフェに認知症の当事者とボランティア約10人が集まった。「クリスマスケーキを作りましょう」。運営する「認知症の人と家族の会県支部」の世話人代表金澤林子(かなざわしげこ)さん(76)が呼び掛ける。当事者はボランティアとイチゴを切り、スポンジにクリームを塗って飾った。