世界を見渡すと、大人になるために大変な儀式を通過しなくてはならない地域もある。高いやぐらから飛び降りたり、強い毒を持つアリに刺されたり、その地に生まれていたら、確実に自分は大人扱いされなかった▼2022年に県内で新成人となるのは2万371人(男性1万280、女性1万91)。前年比23人増となったが、少子化の影響は顕著であり、県が把握する1985年以降では3番目に少ない▼大人と言えば、今年は大きな変化がある。4月1日から成人の年齢が146年ぶりに変わる。改正民法施行に伴い、20歳から18歳に引き下げられる。1876(明治9)年以来初めてで、法的な20歳成人は今回が最後となる▼改正によって18歳から保護者の同意を得なくても、アパートやクレジットカードの契約、携帯電話の購入などが可能となる。女性が結婚できる年齢は16歳から18歳に引き上げられ、男性と同じになる▼10日は成人の日だが、県内では年明け早々に成人式を済ませた自治体もあり、9日が式典のピーク。オミクロン株の懸念はあるものの、今のところ中止や延期はないようだ▼年齢はいずれにしても大人への門出は慶事だが、同時に決意を示す重要な通過儀礼でもある。そう考えると、あの奇習としか思えない儀式も、意図は少し分かるような気がした。