「特殊詐欺の本質はリアリティーの演出にある」と語る立正大の西田教授=東京都品川区大崎4丁目

 県警などの関係機関が注意を呼び掛け続けても後を絶たない特殊詐欺。今年は11月末時点で128件の被害が新たに発生し、被害額は2億6千万円を超えた。なぜ被害者はだまされるのか。特殊詐欺の被害者心理に詳しい立正大の西田公昭(にしだきみあき)教授(社会心理学)にメカニズムと対策を聞いた。

 おれおれ詐欺は息子らを名乗って肉親の情を逆手に取り、キャッシュカード詐欺盗は警察官らを装ってカードが犯罪に使われているとあおり、金銭をだまし取っていく。

 西田教授はそのポイントを「リアリティーの演出」と指摘する。緻密なシナリオに迫力ある演技、リアルな服装と小道具-。はた目には荒唐無稽の話でも、被害者を加害者側の世界観に巻き込み、焦りや不安を増幅させ、頭を混乱させていく。「正常な判断ができなくなった隙を突く犯罪」だ。