不法投棄された産業廃棄物から基準値を超える有害物質が検出されたとして、県と宇都宮市は23日、投棄した同市、解体業受刑者の男(54)=廃棄物処理法違反罪で懲役2年6月、罰金200万円確定=に対し、投棄物の撤去や処分などを命じる措置命令を出したと発表した。県と同市は履行期限までに撤去されない場合、行政代執行を行うとしている。

 県と同市によると、命令の対象は県内12市町の山林内などを中心とした計27カ所、計1485立方メートルで、ポリ塩化ビフェニール(PCB)の含有基準値1キログラム当たり0・5ミリグラムを超える廃棄物が確認された。廃棄物を排出した所在不明者に対しても、撤去と処分を求める公告を出した。

 受刑者の男は、本県など3県で廃棄物の不法投棄を繰り返したとして10月に栃木、茨城、福島各県警の合同捜査本部が逮捕していた。

 県と同市は、期限までに必要な措置が講じられる見込みが薄いため、行政代執行を視野に準備を進める。期限は県が来年2月末、宇都宮市が同1月20日。不法投棄の行政代執行が実施されれば、県内では2002年度以来となる。PCBは体内に直接摂取しない限り、健康被害が生じる恐れは低いとされる。