スポットライトを浴びながら、頭の中は喜びが半分。もう半分は「あしたのLINE(ライン)、どうしよう」と考えていた。

 新聞の記事などからラインニュースを配信し、読者満足度が高かったメディアを表彰する「ニュースアワード」で、下野新聞は2年連続の部門別大賞を受賞した。表彰式は都内で行われた。タイトルの「防衛戦」として臨んだだけに、胸をなで下ろした。

 配信記事を選び、ライン用に再編集する。ノートが真っ黒になるほど見出しの案を書き、画像や並び順も考える。この作業に日々、何時間も費やしている。

 どの記事がどれくらい読まれたか、読者の反応がダイレクトに数字で分かる。

 池の水を抜く企画のテレビ番組ロケの記事は思いのほかアクセスが伸び、食べ物や新店開業はよく読まれる。一方、新型コロナウイルスワクチンの接種情報へのアクセスは意外と増えなかった。選挙関係も、悲しいがあまり伸びない。「動物もの」の人気も、内容によって温度差がある。

 何が、読者の心に「刺さる」か。担当になって3年。いまだに予想が付かない。毎回が勝負だ。

 「デジタルニュースは、読者が自分で記事を選ぶから期待値が高い」とライン社の担当者。情報の過不足や見出しで期待を裏切れば、満足度は下がるだろう。

 「栃木のニュースって楽しいと思ってもらうには、自分たちが楽しんでやること」。表彰式でスピーチした言葉は、自分自身に言い聞かせた信念だ。トロフィーを持った両腕に、ずっしりと重みを感じた。