副審を務めた陽北中サッカー部の西岡主将=塩谷町総合公園

副審を務めた陽北中の西岡主将=塩谷町総合公園

副審を務めた陽北中サッカー部の西岡主将=塩谷町総合公園 副審を務めた陽北中の西岡主将=塩谷町総合公園

 4日に開幕した「第52回下野杯争奪県下中学生サッカー大会」(下野新聞社など主催)の2回戦1試合で中学生が副審を務めた。県内中学校の公式戦で中学生が審判を務めるのは初めてで、教員に頼らない大会運営の在り方を探るのが狙いだ。働き方改革の一環で、部活動に携わる教員の負担軽減が急がれており、県サッカー協会審判委員で陽北中の原崇(はらたかし)監督は「県協会としても、積極的に生徒が運営に協力できる環境づくりを進めていきたい」としている。(湯田大士(ゆだだいし))

 塩谷町総合公園で4日に行われた田野中-若草中の2回戦。副審を務めた陽北中2年の西岡俊亮(にしおかしゅんすけ)主将はフラッグを手に真剣な表情でボールの動きを追った。試合は無事に終了。西岡主将は「審判の存在の大きさ、運営の大変さを感じることができた」と話した。

 出場チームに割り当てられる審判は、これまで監督を務める教員や保護者らが担当してきた。しかし、公立中学校に部活動指導員が配置されるなど教員の働き方改革が進む中、原監督が発案。西岡主将が立候補し、11月に公式戦をジャッジする上で必要な4級審判員資格を取得した。

 西岡主将は自分の試合を終えた後、ユニホームから審判服に着替えて緊張した面持ちでピッチへ。前半には早速見せ場も訪れ、旗を揚げてオフサイドを判定。「家に届いたルールブックを何度も確認した。自信を持ってジャッジできた」と“予習”の成果を見せた。

 試合中は、主審を務める原監督から「旗は主審が見えやすい方の手で持つ」など、アドバイスを受けながらピッチサイドを走り続けた西岡主将。試合後には「ラインや人の位置など見るべきところが多くて難しかった。ただ選手として視野を広げるきっかけになった」と振り返った。

 現段階では、今後公式戦で生徒が副審を務める予定はないが、原監督は「しっかりやれていた。中学生が審判をできないという印象は全くない」と評価。近年、クラブチームが増えている現状にも触れ、「運営面を学べることは部活動の付加価値にもつながる。新しい在り方の一つになってくれればうれしい」と話した。