このコーナー5回目にして初めての、情報提供が舞い込んだ。「足利で、今年2月のあの山火事をきっかけに誕生した足利里山通信(AST)という山好き集団が、第1回『わくわく山塾』を行う」という。今回の散歩は、登山靴で出発だ!

 今月7日朝、越床山の麓にある駐車場。情報提供者の山猿(石川)さん、山小屋の管理人であるカエル(荒井)さんらが私たちを迎えてくれた。急斜面もある山道を、「近道を作って登りやすくしたよ」「この辺は蜂がいて危ないよ」などと話しながら登ること45分、あっと言う間に到着した「山頂番屋」のバルコニーに待っていたのは、さえぎる物の何もない見晴らし良い景色! そんな素晴らしい場所で、“里山ミーティング”は始まった。

登山するASTメンバーや学生記者たち

 代表のセシル(原島)さんは、「山は命がけの遊び」と言う。だが、低くてゆるい足利の山は老若男女が登れるために、自己過信による事故も多く、モラルの欠如からタバコの不始末であの大規模な山火事も起きてしまった。出火の原因にショックを受けたセシルさんやカエルさんは、「市や県に頼りっぱなしにせず、自分たちで足利の山を守りたい」と行動開始。安全登山と山のモラル向上を目的とするこのASTというネットワークを、LINEのオープンチャットで立ち上げた。

 「アクシデントの際は迷わずASTに発信し、受信したメンバーはそれぞれの場所から可能な救援アクションを起こす」ことを目指して、目標会員数は200人。これは大体「足利のどの山にも常にメンバーが数人はいて、助け合いができる人数」だそうで、既に登録者は110人を超えた。

山頂番屋での「わくわく山塾」

 青空の下での“里山ミーティング”に続いては、いよいよ初の「わくわく山塾」が開かれた。これからこの場所で、毎月第1日曜日に行われる。初回は、カエルさんによる山登りでの最低限の持ち物や、マナーのお話。単独参加で集まった人同士が「初めまして」と会話を弾ませる様子は、とても“いいね”で温かかった。

 焼け跡に芽生えた、ASTという小さな新芽。“足利の山守り人”たちが、今動きだした。