福田知事と面会した務台副大臣(左)と穂坂政務官(左から2人目)=24日午前、県庁

 福島第1原発事故で発生した放射性物質を含む指定廃棄物の問題を巡り、岸田内閣発足で就任した環境省の務台俊介(むたいしゅんすけ)副大臣と穂坂泰(ほさかやすし)政務官が24日、栃木県庁を訪れ、福田富一(ふくだとみかず)知事と面会した。指定廃棄物の暫定集約が県内で唯一始まった那須塩原市内も視察し、渡辺美知太郎(わたなべみちたろう)市長と意見交換した。

 務台氏は知事との面会で、塩谷町の詳細調査候補地選定から7年がたっても進展がないことを陳謝し「詳細調査できるよう精力的に働き掛けを継続したい」と話した。那須塩原市以外の5市町での暫定集約には「国が責任を持って対処する」と強調した。

 福田知事は暫定集約の加速化を要望し、塩谷町との「対話の糸口を探る努力を」と求めた。一方、自民党の栃木県関係国会議員にも反対や態度保留の姿勢が目立つとして「壁は年々高くなっている」とも述べた。

 記者団の取材に務台氏は「積極的にアプローチし、塩谷に伺って町長と話したい」と語り、暫定集約に合意している5市町への訪問にも前向きな考えを示した。

 那須塩原市では、廃棄物の搬出準備が進む農家や暫定集約先の那須塩原クリーンセンターを訪問。面会した渡辺市長は「環境省が責任を持って進めれば他市町も(暫定集約を)決断すると思う」と述べた。

 一方、同市と並び保管量が多い那須町の平山幸宏(ひらやまゆきひろ)町長は同日の定例記者会見で「安全に運搬、保管できる方法を国が示せばスピード感を持ってやるが、最後まで国に責任を持ってもらう約束は曲げない」と強調した。

 塩谷町の見形和久(みかたかずひさ)町長は取材に「町としては候補地返上を既に伝えた。その返答もない中で来られても意見交換にならない」と同省側との面会に否定的な考えを示した。