郷土の歴史や伝統文化、産業などについて理解し、愛情と誇りを持てるようにする「宇都宮学」の授業を、宇都宮市教委は本年度から市内全小中学校で始めた▼写真をふんだんに使った副読本は小学校版と中学校版の2種類。楽しみながら市の全体像を把握できる。この「宇都宮学」を大人も学んで、親子で話題にしてもらおうと市教委の「大人の宇都宮学」講座が先ごろ市内であった▼第1回のテーマは「スマート農業うつのみや」。宇都宮大発のベンチャー企業アイ・イートの柿木泰成(かきぎやすなり)取締役が講師となり、果樹園で農作物の搬送支援を行う自律移動ロボットなどの開発状況を解説した▼高齢化による人手不足でロボット技術や情報通信技術を活用するスマート農業は有望という。ところがまだ値段が高く普及はこれから。「宇都宮から農業ロボットの産業を作ります」との言葉から農業再生への熱い思いが伝わってきた▼参加者からは「普及の難しさを感じました」「実用化に向けて頑張ってほしい」と好評だった。第2回は「夢を宇宙に」をテーマに、帝京大理工学部の河村政昭(かわむらまさあき)准教授が超小型人工衛星について講演した▼市教委は来年度も講座を続ける考え。大人が読んでも新しい発見がいくつもあるだけに、一般に販売されていない副読本を購入できるようにしてもいいのでは。