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自町内の金燈籠交差点を巡行する上町の彫刻屋台

 栃木県大田原市無形民俗文化財「大田原屋台まつり」を執り行う9町は、今月から各町独自で、おはやし演奏や屋台巡行などを順次実施する。屋台まつり実行委員会は新型コロナウイルス禍でまつりを2年連続中止としたが、感染拡大が落ち着く中、地域住民に祭り気分を少しでも味わってもらおうと、各町単位での活動を計画した。14日には先陣を切って上町が屋台巡行した。

 屋台まつりは江戸時代から続く伝統行事で2018年10月、無形文化財指定を受けた。毎年4月に行われる春の風物詩だが、3密回避などのイベント開催基準のクリアが難しく、新型コロナ感染拡大防止のため2年連続の中止となった。

 しかし小倉正敏(おぐらまさとし)実行委員長(81)は「中止で関係者はショックを受けている。お祭り気分を味わってもらい、来年開催への意欲を高めてもらおうと各町の責任による町内限定での取り組みをお願いした」と言う。

14日の上町を皮切りに、21日は寺町、大手、仲町、28日は元町、12月5日は下町(雨天の場合は12日に順延)、栄町、荒町、大久保町が自町内の屋台巡行や、おやはし演奏、屋台清掃などを行う予定だ。

 上町では自治会内の住民ら約25人が参加。彫刻屋台の清掃をした後、午前9時ごろから自町内を巡行し、金燈籠(かなどうろう)交差点などでにぎやかなおはやしを奏でた。

 上町自治会長の鈴木隆一(すずきりゅういち)さん(63)は「おはやしの音で、街が元気になってもらえた」とし、実行部隊の上町祭保存会長矢吹典久(やぶきのりひさ)さん(60)は「2年半ぶりにおはやしの音が街中に響き、みんなの心が躍った。心配していた屋台の車輪も、ちゃんと動いた。来年の準備になった」と手応えを感じていた。

 (問)同実行委事務局の大田原商工会議所0287・22・2273。