県の最新の調査から推計すると、糖尿病と言われたことがある県民は男女合わせて約15%いる。実数にすれば30万人弱。筆者もそのうちの一人である▼思えば若い頃から、血糖値が高めであることを指摘されてはいた。にもかかわらず、飲食や適度な運動など生活習慣を見直すことはなく、医師などへの相談もしなかった。自覚症状がないまま、病気は静かに進行していた▼治療のきっかけは50歳をすぎてかかった、別の原因による脚の病気。担当医には手術が必要になると診断されたが、血糖値を下げないと切開できないと言われた。高いままだと感染症などのリスクが高まるという▼直後に、網膜に無数の細かな穴が見つかった。こちらは糖尿病由来で、失明の危険もある症状だった。ちょっと痛い思いを我慢して治療は済んだのだが、その痕から出血し、眼球の切開手術を余儀なくされた▼服薬と通院は、今後も終わることはないであろう。月1回の通院での支払いは1万円弱。今はそれなりの収入があるからいいが、これから先、実入りが減った後も支払いが続くと思うと気がめいる▼生活習慣に由来する糖尿病は早めのケアで、発症や重症化を防げる。筆者のように重くなり、症状が出てから悔いても遅い。実体験の一例が反面教師になるといいのだが。14日は世界糖尿病デー。