夏場にネクタイなしで過ごし、冷房の使用を控える「クールビズ」が始まったのは2005年。当時環境相だった小池百合子(こいけゆりこ)東京都知事の発信力もあってか、すっかり定着した▼大田原市は来年度から年間を通してノーネクタイ、ノージャケットで勤務できる「通年軽装勤務」を導入する。働き方改革の一環で、職員のストレス軽減と業務の効率化などが目的という▼職員提案がきっかけで、事務職を対象にアンケートしたところ96%が賛成し、中には「華美なものは避けるべきだ」といった意見があった。今月から試行しており、支障がなければ本格実施する▼県内初の取り組みというので市役所を訪ねた。数人がネクタイを締めていたが、他は単に外しただけの白ワイシャツ姿。従来の役所の風景とさほど変わらない。「公務員として品位を失わない節度ある服装に配慮する」などと留意事項にあるからだろう▼少々物足りなさを感じたが、市民からすれば堅苦しくなく、親しみやすさが増すかもしれない。那須塩原市も大田原に倣って今月から試行している。「ネクタイ代がかからず助かる」と若い職員からは好評である▼地球温暖化対策もあり、世の中全体で軽装の方向に進んでいる。環境省は本年度から通年で服装の自由化に踏み切った。今後県内他市町にも広がる可能性がある。