ミニツーリングに出発するメグロオーナーら

 栃木県那須烏山市内にかつて工場があった往年のオートバイメーカー、目黒製作所の愛好者が集う「第1回メグロキャノンボール烏山」が7日、金井2丁目の山あげ会館前広場をメイン会場に開かれた。新型コロナウイルス禍を鑑み大々的な事前告知を控えたものの、会員制交流サイト(SNS)などで評判を呼び、国内各地から約60台の貴重なメグロ号が聖地に“一時帰郷”を果たした。

 同社は大正時代から高度成長期に隆盛したオートバイメーカー。川崎航空機工業に吸収された1964年ごろまで烏山地区中心部付近には生産拠点の烏山工場があり、地域の経済発展に大きく寄与したとされる。

 催しは熱心なメグロ愛好者の金井1丁目、自営業山田佳之(やまだよしゆき)さん(51)が発起人。今年に入り川崎重工業がメグロの復刻モデルを発売するなど再注目の機運が高まっていることから、宇都宮市内でクラシックバイクの催しを主催する同市平松本町、元整備業斎藤康夫(さいとうやすお)さん(73)に協力を求め、市や市観光協会、市商工会の助力も得て実現した。

 県内外、遠くは秋田県や岡山県などから約300人が愛車と共に参加。開会式には復刻モデルのプロモーション動画に出演した金井1丁目、一乗院前住職の磯淳昭(いそじゅんしょう)さん(88)も駆け付け「やはりオートバイはいい」と感慨を語った。

 参加したメグロオーナー約60人は、山あげ会館を発着点に市内十数キロのミニツーリングに出発。「カワサキ250メグロSG」で参加した東京都三鷹市、会社員原幸子(はらさちこ)さん(43)は「メグロゆかりの地を堪能できて、とっても気持ちいいです」と笑顔を見せた。

 会場には烏山工場が操業していた当時を知る地域のお年寄りの姿も。山田さんは「烏山工場が撤退して60年近く。ファンの集いとしてだけでなく、新たな観光の柱としてメグロと烏山のゆかりに顕彰の光が当たるよう、催しが育てられたら」と話している。