精麻をさおに掛けて乾燥させる大森さん

麻引き作業を行う職人ら

精麻をさおに掛けて乾燥させる大森さん
麻引き作業を行う職人ら

 【鹿沼】全国シェア9割を誇る野州麻の産地として知られる永野地区で、神事などに使われる精麻(せいま)作りが行われている。

 下永野で約400年続く麻農家の7代目大森由久(おおもりよしひさ)さん(72)は、無毒の品種「トチギシロ」を約3ヘクタールの畑で栽培。作業場では職人が180センチの長さに切りそろえて湯掛け、乾燥した上で発酵させた茎を数本束にして表皮を剥ぐ。そしてかすなどを取り除く麻引きを行い、幅4センチほどに広がった黄金色に輝く精麻をさおに掛け乾燥させる。

 麻は精麻のほか弓弦や織物などにも使われ、用途ごとに加工の仕方は微妙に異なるという。全国から舞い込む注文に対応するほか、隣接する野州麻紙工房では麻製品の販売も行っている。大森さんは「五感を研ぎ澄ませて作業をしないといい麻はできない。もっと麻のことを知ってほしい」と話した。