今年初めの日本人の人口は、前年から37万人減って1億2520万人で、9年連続のマイナスとなった。先日公表された国の人口動態調査によるもので、減少幅は過去最大を更新した▼少子高齢化が本格化する日本の未来を具体的に描き出した「未来の年表-人口減少日本でこれから起きること」(講談社現代新書)が売れている。発刊後1年がたち、今月に入って50万部を突破した▼5万部でヒット、10万部で大ヒットといわれる新書の世界では異例という。世界でも例がない日本の人口減少の速さに対する不安が、本を手に取らせているのだろうか▼内容は衝撃的だ。「2020年・女性の2人に1人が50歳以上」「21年・介護離職が大量発生」「24年・全国民の3人に1人が65歳以上」「33年・3戸に1戸が空き家」といった予測が突き付けられる▼筆者の河合(かわい)雅司(まさし)さんは「静かなる有事」と名付けている。担当編集者によると、購入はビジネスマンが中心だったが女性にも幅が広がり、課題図書として学生に勧めている学校もあるという▼本県の人口も05年をピークに減り続けている。県は15年に「とちぎ創生15(いちご)戦略」を策定し、人口減少問題の克服と将来にわたる地域の活力の維持を目指して取り組んでいる。だが特効薬はなく、地道に政策を積み重ねるしかないのが現状である。