耐震改修工事が行われる北小の南棟(市教委提供)

建築当初の姿を残す南棟の重厚な階段(市教委提供)

耐震改修工事が行われる北小の南棟(市教委提供)

耐震改修工事が行われる北小の南棟(市教委提供) 建築当初の姿を残す南棟の重厚な階段(市教委提供) 耐震改修工事が行われる北小の南棟(市教委提供)

 【鹿沼】今年で築83年となる北小の校舎耐震改修工事が夏休みに入り、いよいよ始まる。市が2014年度に実施した耐震診断で補強が必要とされ、一時は建て替えも検討された。しかし、1935(昭和10)年建築で“現役”の大規模木造校舎としては国内最大級であることから歴史的価値もあり、後世に残すことにした。工事完了は2021年2月としており、総工費は約12億9千万円。

 20日の臨時市議会では先行する改修工事の工事請負契約(9億7580万円)締結についての議案が議決された。3カ年度計画で総工費は12億9千万円。内訳は国庫補助が約1億6600万円、地方債(合併特例債)が約10億6800万円、一般財源が約5600万円となっている。

 校舎は木造2階建てで、建築面積は約2900平方メートル。市教委によると耐震改修工事は管理教室棟(南棟)、教室棟(北棟)、特別教室棟で筋交いの補強、増設。また壁材に構造用合板を使い、耐震性の向上を図ることにしている。西棟の教室棟は鉄筋コンクリート造りとなり、中央廊下、渡り廊下なども改築される。外観は元の意匠となり、地元産材が約220立方メートル使用される見込みだ。

 工期は今月から19年10月までを第1期として南棟と西棟を手掛ける。第2期は19年11月から21年2月までで北棟、特別教室棟などが対象となる。既に仮校舎となるプレハブも校庭に建てられている。

 市史などによると、同校舎建築時の総工費は13万5千円で、当時の鹿沼町の年間歳入11万8千円を上回る金額が投じられた。東日本大震災では全く被害がなかったが、耐震診断で補強が必要と判断された。

 市は国内に同様の補強例がなく、国の明解な基準もないため検討会を設置。木造建築耐震化の第一人者の大橋好光(おおはしよしみつ)東京都市大学工学部教授らを特別顧問に招き「耐震補強は可能」と結論づけ、これまで実施設計などを行ってきた。