ハトを保護した八津さん(左)と飼い主の宗像さん

 ハトが遠方からすみかまで戻る速さを競う「ハトレース」の途中、道に迷ったとみられるレースバトを10月26日、栃木市藤岡町大田和の元小学校教員谷津好美(やつよしみ)さん(73)が市内で保護し、その日のうちに県外の飼い主へ引き渡した。谷津さんは「昔は近所にハトを飼っている人もいたが、初めて触った。無事でよかった」と胸をなで下ろした。

 保護したのは午前9時ごろ。自宅付近の路上で目を閉じ、うずくまっていた。抱いて温めると、左足に足輪が付いおり、記された電話番号を見て同県川越市の飼い主宗像光則(むなかたみつのり)さん(66)に連絡した。ハトは迎えを待つ約2時間の間に、羽ばたけるようになった。

 今春生まれた雌で、24日に福島県白河市で開かれたデビュー戦の150キロレース中、栃木市へ飛来した。この日、早ければ2時間ほどで埼玉県鳩山町のすみかに戻るはずだった。宗像さんは「雨風の影響で、50羽を放って半分も帰ってこないこともある。助かった」と感謝していた。

 日本鳩(はと)レース協会によると、ハトレースは1964年の東京五輪開会式の演出をきっかけにブームとなった。一時は競技人口が4万人ほどに上ったが、愛好者の高齢化などのため現在は約1万人まで減った。本県の会員は約400人。

 迷いハトの問い合わせは1日当たり20件ほどあるという。同協会は「保護した場合は、足輪の番号を確認し協会に問い合わせてほしい」としている。