生息状況を調査する保存会のメンバーら(矢板市提供)

 【矢板】市教委と山田ミヤコタナゴ保存会はこのほど、山田地区の池で国指定天然記念物の小型淡水魚ミヤコタナゴの生息状況の調査を行い、前年度比8匹増の126匹を確認した。2014年度の358匹から減少が続いていたが、7年ぶりに増加に転じた。市教委は「産卵補助のため、県の協力を得てドブガイなどの二枚貝を池に入れた効果ではないか」としている。

 調査は池にすむ生き物の変化を見るため、01年度から毎年1回実施している。

 今回は同保存会や山田行政区役員ら約30人が参加した。約180平方メートルの池の水を抜き、網などを使って水辺の生き物を採取。池の底にたまった泥の除去や防鳥ネットの張り替えなどを行い、天敵となる生き物以外を池に戻した。

 確認されたミヤコタナゴは、雄が38匹(前年度比3匹減)、雌が39匹(同8匹減)で、稚魚は49匹(同19匹増)。ミヤコタナゴが産卵するドブガイは1匹(同4匹減)で、ミヤコタナゴの天敵とされるアメリカザリガニは多数見つかった。

 市教委生涯学習課の担当者は「ドブガイなどの減少がミヤコタナゴの減少につながっているとみられるので、水質の改善に努めていきたい」と話している。

 ミヤコタナゴは体長3~6センチ。生息環境の荒廃などで絶滅が危惧されている。県内では市内や大田原市などで生息が確認されている。山田地区の池では近年、14年度をピークに減少が続き、20年度は14年度の3分の1以下の118匹の確認にとどまっていた。