9選を確実とし、支持者に笑顔を見せる佐藤勉氏(左)=31日午後11時半、小山市立木

 「自民王国」は揺るがなかった。31日に投開票された衆院選。県内5小選挙区のうち4区では、自民党前職の佐藤勉(さとうつとむ)氏(69)が立憲民主党新人の藤岡隆雄(ふじおかたかお)氏(44)の猛追をかわした。1、3、5区では自民前職の3氏が大勝、2区では新人の五十嵐清(いがらしきよし)氏(51)が比例で復活当選して小選挙区の自民候補全員が議席を獲得、底力を見せつけた。一方、立民は2区で前職の福田昭夫(ふくだあきお)氏(73)が五十嵐氏を破り、藤岡氏も比例で復活当選するなど善戦。藤岡氏は野党統一候補として自民の批判票を呼び込み、大物を追い詰めた。

 激戦の4区を制したのは、数々の要職を歴任した自民党前職佐藤勉(さとうつとむ)氏(69)だった。午後11時20分ごろ、小山市立木の事務所。インターネットの開票速報で「当選確実」が分かると、待ってましたとばかりに大歓声と拍手、祝福の声に包まれた。佐藤氏は集まった支持者らに「これで胸を張って国会に行けます」と感謝を述べ、喜びを分かち合った。

 立憲民主党新人に4連勝となったが、選挙戦は終盤までどちらに軍配が上がってもおかしくない状態だった。8期25年のベテランは街頭演説で「正直、こんなに追い上げられるとは思っていなかった」と吐露したこともある。

 選挙戦終盤には当選同期の菅義偉(すがよしひで)前首相が駆け付け、「与野党からの信頼は政界ナンバーワン」などと後押した。前首相が親しみを込めて呼んだ「ベンちゃん」というニックネームは支持者にも浸透し、事務所内は「ベンちゃんコール」が何度もわき上がった。

 これに応えた佐藤氏は「皆さん一人一人の力を出し切った成果だと思う。心から感謝申し上げます」と声を張り上げ、上気した様子だった。