下野新聞社は31日、衆院選栃木1~5区の各小選挙区で、共同通信社が実施した出口調査の結果を分析した。調査は県内の有権者計6770人に対し、投票した候補者名と政党名、日頃の支持政党などを聞いた。1、3、5区で自民党前職が最多得票となり、特に5区の自民党前職の茂木敏充(もてぎとしみつ)氏(66)が79%の票を獲得し、盤石ぶりを見せつけた。3区の自民党前職の簗和生(やなかずお)氏(42)も67%の支持を集めた。一方、自民と立憲民主党の一騎打ちとなった2、4区は共に激戦となり、出口調査の結果ではいずれも票数が接近した。

無党派層の投票行動[栃木小選挙区]

■4区 藤岡氏、立民層96% 野党共闘、幅広く集票

 激戦となっただけに、出口調査でも両候補が競り合う形となった。

 立憲民主党新人の藤岡隆雄(ふじおかたかお)氏(44)は、立民支持層から96%の支持を集めたほか、共闘する共産党支持層からは94%、国民民主党支持層からも76%の票を集めた。

 野党統一候補として、れいわ新選組や社民党など野党支持層からも幅広く支持を集めた。また、前回52%にとどまった無党派層からの支持も79%に大きく伸ばした。

 自民党前職の佐藤勉(さとうつとむ)氏(69)は自民支持層から79%の票を手堅く獲得したほか、選挙協力を行う公明党支持層からも60%の支持を受けた。

 一方、無党派層からの支持は前回の37%から22%に落とした。

 年代別では10代と40代、50代、60代、70歳以上の各年代で藤岡氏が佐藤氏を上回った。

 藤岡氏は58%の支持を集めた70歳以上で佐藤氏に16ポイント差をつけた。50代でも57%の支持を集めた。佐藤氏は20代で51%の票を獲得した。

 また、30代では56%の支持を集めて藤岡氏を12ポイント差で上回った。

■2区 福田氏、僅差で上回る 五十嵐氏、若年層に浸透

 一騎打ちで最終盤までもつれた2区は、出口調査の結果でも、立憲民主党前職の福田昭夫(ふくだあきお)氏(73)と自民党新人の五十嵐(いがらし)清(きよし)氏(51)が激しく競り合った。

 福田氏は立民支持層から96%と圧倒的な支持を集めたのをはじめ、共闘する共産党支持層からも88%、国民民主党支持層からは77%と手堅く票をまとめた。

 また、自民支持層からも23%、公明党支持層からは37%の支持を集めた。無党派層からも68%と高い支持を集め、優位に立った。

 一方で、県議時代の地盤ではない新天地で国政選挙へ初挑戦した五十嵐氏は、公認を巡り混乱した自民支持層からの支持は77%だった。

 公明支持層からの得票は64%となった。無党派層からの支持は32%だった。

 年代別では70歳以上は、ほぼ同数だったが、40代や50代、60代で福田氏が上回った。特に、60代は56%で五十嵐氏に12ポイントの差をつけた。

 一方、若年層では20代で五十嵐氏が60%と高い支持を集め、福田氏に20ポイント差をつけたほか、30代でも56%の票を獲得した。

 男女別では男女ともに福田氏が51%となり、五十嵐氏を上回った。

■1区 船田氏、自民の82% 渡辺氏、無党派50%得票

 自民党前職の船田元(ふなだはじめ)氏(67)は同党支持層の82%をまとめた。公明党支持層は70%の得票と前回から10ポイント以上落としたものの、手堅く票を集め13回目の当選を果たした。男女別の得票率は男性46%、女性42%だった。

 県内の選挙区の中で、唯一野党候補が一本化されなかった1区。2度目の挑戦となった立憲民主党の新人渡辺典喜(わたなべのりよし)氏(38)は同党支持層の82%、社民党の57%、国民民主党の46%をまとめたほか、無党派層は前回を大幅に上回る50%の支持を得た。

 日本維新の会元職の柏倉祐司(かしわくらゆうじ)氏(52)は同党支持層の86%から票を得たものの、無党派を含め、その他の政党からの支持が伸び悩んだ。

 共産党新人の青木弘(あおきひろし)氏(60)は同党支持層の71%の支持を得たが、票は伸びなかった。

 年代別では船田氏が20代~70歳代以上で4割~5割弱の支持を得た。一方、10代は渡辺氏と柏倉氏がいずれも34%を得票し、船田氏を上回った。

■5区 幅広い支持層、茂木氏後押し

 自民党前職で外相の茂木敏充(もてぎとしみつ)氏(66)が同党支持層の97%、公明党支持層の82%をまとめて10回目の当選を決めた。立憲民主党の支持層からも44%と一定の支持を受けたほか、無党派層からの支持も63%に達した。茂木氏の男女別得票率は男性78%、女性81%。10代~70歳以上の各年代で支持率が7割を超えるなど幅広い層に後押しされた。

 政府への批判票の取り込みを狙った共産党新人の岡村恵子(おかむらけいこ)氏(68)は同党支持層の84%を固めたが、及ばなかった。立民、れいわ新選組、社民党の支持層からの得票は5割を上回ったが、頼みの無党派層の支持が茂木氏を下回る37%にとどまり、支持を広げられなかった。

■3区 自民層の9割、簗氏まとめる

 初当選以降、着実に地盤を固めてきた自民党前職の簗和生(やなかずお)氏(42)が同党支持層の93%をまとめ、公明党支持層からも87%の支持を受けて4回目の当選を決めた。簗氏の男女別得票率は男性65%、女性68%。年代別では10代~70歳以上の各年代で6割以上の支持を受けた。一方、無党派層からの得票は42%にとどまった。

 立憲民主党新人の伊賀央(いがひろし)氏(57)は同党の84%の票を固めたほか、無党派層からも58%の票を得た。社民党、共産党、国民民主党、日本維新の会などの支持層からは簗氏を上回る支持を集めたが、自民党支持層からの得票が8%にとどまり、狙っていた批判票の取り込みは果たせず票を伸ばせなかった。