9選を確実とし支持者と万歳する佐藤勉氏(中央)=31日午後11時15分、小山市立木

 第49回衆院選は31日投開票が行われ、栃木1~5区は自民党が2区を除く4選挙区で勝利し、2区で比例復活した新人五十嵐(いがらし)清(きよし)氏(51)も含めて候補者5人全員が当選した。2区は立憲民主党前職福田昭夫(ふくだあきお)氏(73)が6回目の当選。4区は自民前職佐藤勉(さとうつとむ)氏(69)との激戦の末に敗れた立民新人藤岡隆雄(ふじおかたかお)氏(44)が復活当選した。新型コロナウイルス禍で行われた初の総選挙。各候補者の活動が制限される中、本県では強固な地盤を持ち知名度でも上回る前職が強さを見せた。本県小選挙区の投票率は53.06%で前回を1.41ポイント上回った。(衆院選取材班)

 県内小選挙区の当選者は2017年、14年衆院選と同じ顔触れとなった。

 一騎打ちで激しく競り合った4区は自民前職の佐藤氏が9回目の当選を果たした。互角の戦いが報じられる中、選対幹部らが危機感を持って支持固めに奔走。終盤には菅義偉(すがよしひで)前首相も応援に入り、接戦を制した。

 一方、野党統一候補として臨んだ藤岡氏は、草の根の運動で野党支持層や無党派層などに支持を広げ、4度目の国政挑戦で初めて議席を獲得した。

 同じく激戦の2区は、知名度で勝り序盤から先行した福田氏が制した。後援組織の高齢化なども懸念されたが、朝立ちや街頭演説を精力的に展開。野党支持層や無党派層の票を固め、保守層にも食い込んだ。

 対する五十嵐氏は企業団体回りや集会などの組織戦を徹底した。国会議員や福田富一(ふくだとみかず)知事が連日応援に入るなど「県連総出」で巻き返し、比例復活で滑り込んだ。一方、国替えによる知名度不足は否めず、直前で比例に回った西川鎭央(にしかわやすお)氏(50)との公認争いの影響は最後まで払拭(ふっしょく)できなかった。

 1区は序盤から優位を保った自民前職船田元(ふなだはじめ)氏(67)が13回目の当選。県内では唯一、野党候補の一本化が実現しなかったことも有利に働いた。立民新人の渡辺典喜(わたなべのりよし)氏(38)は精力的な遊説で世代交代を訴えたが及ばなかった。医師の実績などを強調した日本維新の会の元職柏倉祐司(かしわくらゆうじ)氏(52)、共産党新人青木弘(あおきひろし)氏(60)も票を伸ばせなかった。

 3区は自民前職の簗和生(やなかずお)氏(42)が4選を果たした。地元の自民県議との不和などの懸念材料もあったが圧勝した。非自民票の受け皿を狙った立民新人の伊賀央(いがひろし)氏(57)は知名度不足を克服できず、伸び悩んだ。

 5区は自民前職で外相の茂木敏充(もてぎとしみつ)氏(66)が盤石の組織力で10選を飾った。全国での応援演説のため地元不在の日が続いたが、共産新人の岡村恵子(おかむらけいこ)氏(68)を寄せ付けなかった。