「さまざまな意見に触れることが大切」と話す岩瀬晶子さん

 コロナ禍は演劇界にとって大きな打撃でした。公演のキャンセルに関わる国の補助金制度もありますが、実際に補助金が支払われるのは時間がたってからという場合もあり、本当に必要な時、必要な人に行き渡っていないように感じます。

 そもそも、アルバイトをしながら演劇の舞台に立っている人が少なくありません。コロナ禍で掛け持ちのバイトもままならない中、公演のキャンセル料を支払うために苦労しながら現金をかき集めている人もいます。現場の実態に即した支援を望みます。

 米国の大学に在籍中、友人へ政治の話を振ると、予想以上にたくさん話してくれました。米国の学生は社会問題に関する話だけでなく、自分の支持政党の話も活発に話していましたよ。授業では、政治に関する話題を学生同士で議論することもありましたね。

 そういった点は日本とは異なっているように思います。日本では投票率の低さが話題になりますが、従来のように教科書の文字を追うだけの教育をしていても、子どもや若者の政治に対する興味や関心は高まりません。

 実際に、授業の場で政策や社会問題に関する話題を議論し合うことで、さまざまなことを知り関心が高まっていくと思います。多様な意見に触れながら、問題を人ごとではなく、自分事として考える。それが大事だと思います。

 米国の大学にいた時、周囲にLGBTQ(性的少数者)の友人がいました。日本でもLGBTQの方と舞台に立ったことがあります。同性を愛することは、特別なことではありません。ですから、法律で結婚が認められていないことに関しては違和感があります。すべての人が生きやすいと感じるように、多様性が認められる社会になったらいいなと思っています。

 宇都宮市出身。劇団「日穏(びおん)-bion-」を主宰し企画、脚本を手掛けている。東京県人会副会長。神奈川県在住。