衆院選期間中、唯一の日曜となった24日昼。鹿沼市内で街頭に立った立憲民主党前職の福田昭夫(ふくだあきお)氏(73)は、情勢を相撲になぞらえた。

 「土俵の真ん中でがっぷり四つの状態だ」。厳しい表情で訴え、応援に入った連合栃木の吉成剛(よしなりつよし)会長らと共に支持を呼び掛けた。

 公示後、朝立ちや街頭活動を精力的に重ねる。演説では「郷土愛」や、旧今市市長や知事としての経験を語り、国替えした自民党新人の五十嵐(いがらし)清(きよし)氏(51)との違いを強調する。

 陣営では自民の組織力や、五十嵐氏の若さへの危機感が増している。「若い候補にはどうしても票が集まる」。選対委員長の松井正一(まついしょういち)県議は警戒し、無党派層を含む非自民票の取り込みに注力する。

 衆院選の前哨戦として注目された24日の参院静岡選挙区補欠選挙では野党候補が勝利。陣営幹部は「追い風」ととらえ期待する。

 前回選挙に続き自民候補との一騎打ちで、今回も野党共闘で臨む。無所属から立民と所属は変わるが、連合幹部は「今回もしっかり支援する」と話す。公認を巡り混乱した自民の支持層からも、従来以上の票を獲得したい考えだ。

 対する五十嵐氏は23日午前、さくら市内の集会で声を張り上げた。「西川さんとのタッグで票を掘り起こしたい」。自民県連会長の茂木敏充(もてぎとしみつ)外相も応援に入り、比例に回った西川鎭央(にしかわやすお)氏(50)との連携をアピールした。

 応援演説で全国を飛び回る茂木氏がこの集会に駆け付けたのは、理由があるという。陣営幹部によると、公認問題で対立した鎭央氏、父親の公也(こうや)元農相の地元に入り「西川陣営に発破をかける目的もあった」。

 公示後、五十嵐氏支援にかじを切る市町議は増え、「党内融和が進んでいる」とみる陣営幹部も。課題だった知名度も徐々に上がりつつあり、序盤情勢分析では福田氏に迫る勢いがみられた。

 だが今も、五十嵐氏陣営と距離を置く自民支持者は一定数いる。また、保守が分裂した5月の日光市長選のしこりも残り、挙党態勢の構築は道半ばだ。選対本部長の高橋克法(たかはしかつのり)参院議員は「自公の支持層を固めないと勝てない」と危機感を示す。

 組織をフル回転させ、集会や街頭演説をこまめに展開。選挙区の広さを考慮し、選対組織を東西で二分化して運動の効率化も図る。25日夜には五十嵐氏、鎭央氏の両選対幹部が話し合いの場を持ち、公也元農相が応援演説をすることを決定。終盤に向け運動を加速させる。