1980年6月、衆参ダブル選挙で夫婦そろって当選し、万歳する森山欽司氏(左)と森山真弓氏=宇都宮市内の選挙事務所

 「女性初の」との形容詞がこれほど多い政治家は他に知らない。中でも内閣の要である官房長官は今もって森山さんただ一人である。

 世界を見渡すと、女性リーダーの活躍はありふれた話。政治の分野でとりわけ日本の後進性が際立つ。「何とかならないかしら」。森山さんが現状を憂う姿に何度か接したことがある。

 米副大統領のハリス氏がかつて演説で語った「女性の副大統領は私が初めてかもしれないが、最後にはならない」との言葉には誰よりも共感したのではないか。

 官房長官時代は日々、スポークスパーソンとして活躍し、危機管理にも目を配るなど激務をこなしたが、口さがない担当記者からは「裏が取れない」「面白みに欠ける」といった愚痴も漏れ伝わった。官僚上がりという手堅さ故であったのだろう。