10日、小山市内で行われた立憲民主党新人藤岡隆雄(ふじおかたかお)氏(44)の総合選対本部結成式地区代表者会議。「今度こそ議席を取れなければ万死に値する。死にものぐるいの戦いだ」。トレードマークの赤いネクタイを締めた藤岡氏は、不退転の決意を語った。

 9選を目指す自民党前職佐藤勉(さとうつとむ)氏(69)への挑戦は4度目。今回は初の一騎打ちとなる。合同選対には立民県連と連合栃木に小山商工会議所青年部有志も加わり、新たな支援態勢を敷く。

 初回の2012年衆院選では佐藤氏に約6万票引き離されたが、回を追うごとに得票数を増やし、前回17年は約3万5千票差に縮めた。以降、4万軒近く訪問し、市民の声を聴き続けてきた。

 現有の2区に続く議席獲得に向け、立民県連関係者は「4区が最も可能性が高い」と意気込む。昨年の小山市長選で藤岡氏が支援した浅野正富(あさのまさとみ)氏が自公推薦を受けた現職を破ったほか、今春の真岡市長選でも両党推薦の石坂真一(いしざかしんいち)氏が再選したが新人に肉薄された。自民の五十嵐(いがらし)清(きよし)前県議(51)が2区に転出したことも好材料と受け止める。

 菅政権末期の8月末の各種世論調査では、佐藤氏に肉薄しているとの情報も流れた。しかし岸田新政権が発足し、自民の支持率は上昇。藤岡氏に吹いていた追い風が止まったとの見方も出ている。

 一方の佐藤氏は、盤石の組織力で迎え撃つ。「25年間培ってきたものがある。皆さんのご要望に真摯(しんし)に取り組み、恩返ししたい。原点に返ってこの選挙を乗り切りたい」。2日、小山市内の会合で佐藤氏は政府や党の要職を歴任した実績を語り、支持を訴えた。

 佐藤氏の強みは、各市町に張り巡らされた強固な選対組織だ。小山市の浅野市長を除く4区内の全首長が役職に尽き、県議や地方議員と連動した組織は揺るがず、農商工団体の支援も厚い。

 石坂市長は11日に開かれた後援会総連合会の会合で、「国で仕事をするほど地元に帰れないのが政治家。地元で毎日米つきバッタのように歩いているのが政治家じゃない」と藤岡氏を暗に批判した。

 しかし藤岡氏の動きに対する陣営の危機感は強く、佐藤氏は6月以降、1日100軒以上を回るなど精力的に動いた。党総務会長の職が解かれた9月末以降は、地元での活動に一層力を入れる。

 「初出馬の時より本気だ」。佐藤氏自身がこう語るほど今回の選挙にかける思いは強く、藤岡氏の比例復活を許さない圧勝を狙う。