豪雨などで決壊した際、人的被害が予想される「防災重点ため池」は県内で8カ所あり、このうちハザードマップの作製、公表まで終えているのは2カ所にとどまることが18日、県への取材で分かった。ため池を管理する市町や土地改良区と、地元住民との調整に時間がかかっていることが原因という。西日本豪雨ではため池の決壊による被害が相次ぎ、危険性が浮き彫りとなった。農林水産省は防災重点ため池の選定基準を改める方針で、県も今後、ため池選定の見直しやハザードマップの公表なども含め防災対応を進めていく。

 ため池は、農業用水確保を目的に大半が江戸時代以前に造られ、老朽化で防災上の管理が問題となっている。西日本豪雨でも防災重点ため池4カ所を含む計21カ所で決壊し、広島県福山市では家ごと流された女児(3)が死亡した。

 全国でため池は約20万カ所ある。県農地整備課によると、県内は501カ所。2011年の東日本大震災で各地の農業用ダムやため池が決壊し、犠牲者も出たことから、農水省が全国の自治体に一斉点検を指示。防災重点ため池の選定も促し、全国で約1万1360カ所が指定された。