サギ類は魚などを食べる大型の水鳥で、世界のほぼ全域に65種が生息している。国内では19種が記録され、近郊の田んぼなどでも観察できる▼集団繁殖地(コロニー)を形成するのは、一般にシラサギ類と総称されるダイサギ、チュウサギなど4種とゴイサギ、アオサギを加えた計6種。県内では県南部を中心に10カ所確認されている▼人家と接した林で繁殖している所では、住民から騒音や悪臭被害を訴える声が相次いでいる。先日、県主催の地域課題解決研修が宇都宮市内であり、壬生町や大田原市の担当者らがサギ被害対策の現状を報告した▼壬生町では国指定史跡「愛宕塚古墳」の雑木林に営巣。木の剪定(せんてい)やロケット花火とタカを使った嫌がらせをした結果、巣は昨年の23から6に減少した。アオサギだけの小規模コロニーで、歴史が短いことが成功の要因と考えられる▼大田原市は複数種で構成される300羽以上の中規模コロニー。斜面林で伐採が難しく、5年前から音波装置やタカ、ドローン、漢方薬などを使った追い払いに取り組んできた。担当者の苦労は涙ぐましいものがあるものの、残念ながら成果はいまひとつ▼サギが空を舞い田んぼで餌を探す姿はほっとする風景である。一方、被害を受ける立場では害鳥にしか見えないだろう。共生の道を探るのは容易ではない。