【栃木】市は今月、ひとり親家庭の養育費を確保する支援事業を開始した。子どもの養育費に関する公正証書などの作成や、保証のためにかかる費用の一部を補助する。養育費の取り決めや確実な受け取りを促進し、子どもの健やかな成長などにつなげる。県内では、宇都宮市が本年度から同様の支援事業を実施している。

 市子育て支援課によると、養育費は、子どもが経済的・社会的に自立するまでに必要な衣食住の経費や教育費、医療費などを指す。親が離婚する際などに、金額や支払期間などが決められる。

 市の支援事業は、未成年の子どもを育てる市内のひとり親家庭が対象。養育費の取り決めに関する公正証書の作成手数料、調停申し立てや裁判に必要な収入印紙代などについて、子ども1人につき4万3千円まで補助する。

 強制執行認諾条項付きの公正証書や調停、裁判で養育費が決まれば、支払われなかった場合に、給与の差し押さえなどの強制執行を申し立てることができる。

 また市は養育費の不払い分を立て替える保証会社と契約する際の保証料についても支援する。補助額は子ども1人につき上限5万円。

 市内で児童扶養手当を受給するひとり親世帯は2020年度985世帯で、うち153世帯が養育費を受け取れていない。養育費の取り決めをしても支払われないケースが多いほか、同課は「とにかく離婚をしたいと、取り決めをしない人もいる」と指摘する。

 いずれの補助も1回限りで、今月1日以降の公正証書作成や保証契約などが対象。同課は「養育費の受け取りは、子どもの健やかな成長と生活を支える上で重要な子どもの権利」と強調し、支援事業の活用を呼び掛けている。