半世紀ぶり、故郷で収穫 江曽島町発祥、幻の「エソシマモチ」 宇都宮

 【宇都宮】宇都宮の在来品種で幻の陸稲とされてきた「エソシマモチ」の稲刈りが15日、江曽島町で行われた。発祥の地での栽培、収穫は約半世紀ぶり。復活に向けて取り組んできた宇都宮白楊高の教諭や生徒、地元農家らが一緒に作業し、地元への“里帰り”を喜んだ。

 エソシマモチは江曽島町の農家だった篠崎重五郎(しのざきじゅうごろう)が育成。病気に強く食味も良いことから、明治30年代から昭和20年代にかけて県内一円で栽培された。しかし、産地の都市化で畑地が激減し、エソシマモチの存在は地元でも忘れられていた。

 復活に向け、同校農場長の橋本智(はしもとさとし)主幹教諭(50)が3年前に茨城県つくば市の研究所から50粒(2グラム)の種もみを入手。昨春、農業経営科の生徒と復活プロジェクトを立ち上げ、同年秋に江曽島町の農家有志も参加し同校で初めての収穫に成功した。

 今年は同所、農業坂本喜市(さかもときいち)さん(67)の畑5アールでも栽培が行われ、この日は同校生9人を含む約20人が稲刈りとはさがけ作業を実施した。