和解条項に基づき国と漁協側の間で初めて開かれた「意見交換の場」=17日午後、水戸市渡里町の国土交通省の霞ケ浦導水那珂機場

 4月に本県と茨城県の漁連・漁協5団体と国との間の住民訴訟で和解が成立した霞ケ浦導水事業で、国土交通省関東地方整備局は17日、水戸市渡里町の同省の霞ケ浦導水那珂機場で、和解条項に基づく漁協側との「意見交換の場」を初めて開いた。国側は同機場に建設予定の取水口の一部である魚類迷入試験設備の整備内容などを改めて説明。漁協側は漁業への悪影響の有無を見極めるため早期整備を求めた。その一方で、一部は施設整備への懸念も示したという。

 意見交換の場は、霞ケ浦と那珂川などを地下トンネルで結んで水を行き来させる導水事業がアユやサケなど同川水系の漁業に悪影響を及ぼさないよう、国と漁協側が取水口の運用方法を協議することが目的。本格運用の方法が定まるまでの間、原則として毎年7月に非公開で行うよう和解条項で定められていた。

 初開催のこの日、漁協側は各組合長や事務局職員ら十数人が出席。国側は、迷入試験設備でアユやサケの稚魚が那珂川からの取水時にどの程度吸い込まれてしまうのかを調べる計画や、各稚魚の降下量を定期チェックするモニタリング調査の方法などを改めて説明し、理解を求めた。