軌道跡の直線道路を歩く参加者たち

色とりどりの花が植えられている芦場駅のプラットホーム跡

軌道跡の直線道路を歩く参加者たち 色とりどりの花が植えられている芦場駅のプラットホーム跡

 【塩谷】ウオーキングを通して町民の健康増進などを図ろうと、昨年4月に「ウォーキングの町しおや」を宣言した町。記者は町の担当ながら、日常生活の移動は自動車に頼りきりで、歩く習慣がない…。今回はその魅力を体感しようと、かつて町内などを走った東武矢板線の軌道跡を、ウオーキングを愛好する町民の皆さんと歩いた。

 午前8時50分、町の最西部にあった西船生駅跡をスタート。同行する予定の距離は約15キロで、歩いて町を横断することになる。事前に練習などをせずに当日を迎えてしまったが、大丈夫だろうか。今にも雨が降り出しそうな空模様だ。

 スタート直後は、生活道路にもなっている自動車1台分ほどの幅の道を行く。あまり目にしたことがない長い直線で、軌道の跡を歩いていることを実感する。道の両脇で稲穂が頭を垂れる景色を楽しみながら歩き続けると、40分ほどで船生駅跡に到着した。

 まだ4キロほどしか歩いていないが、既に少し疲労感がある。一方、普段ウオーキングに親しんでいる皆さんは元気そのもの。自動車2台分ほどに広がった道を、変わらぬペースで進んでいく。

 【ズーム】東武矢板線は1920年、下野電気鉄道が木材や鉱物輸送のために着工した。部分開通を経て、29年に高徳駅(現東武鬼怒川線新高徳駅)と矢板駅(現JR矢板駅)間の23・5キロが全線開通し、SLが運行。43年に東武鉄道が買収した。

 小さな機関車が上り坂を上れず、乗客らが押したこともあったというほほ笑ましいエピソードも残る同線だったが、時代の流れとともに59年に廃止となった。