「男性不妊は患者本人に非や落ち度があるわけでは無く、恥じる必要は無い」として、積極的に検査や治療を行うよう訴える男性=4日、宇都宮市内

 2017年度の県内の特定不妊治療費助成件数1958件のうち、男性への助成は14件にとどまった。男性不妊治療の認知が広がらない中、不妊治療を行い今年1月に男児を授かった宇都宮市内の40代の会社員男性が、16日までに下野新聞社の取材に応じた。「男性不妊は恥じる必要はない。まずは検査に行こう」と、不妊治療を受ける重要性を訴える男性。治療開始から約2年半で、待望の子宝に恵まれた。自分と同じように不妊に悩むカップルに対し、「周囲からのプレッシャーもあるかもしれないが、一喜一憂したり焦ったりせず、努力を継続して」と呼び掛ける。

 30代で結婚した男性は、しばらく妻と2人の生活を楽しんだ。数年後「そろそろ子どもが欲しいね」と合意したが、なかなか妊娠せず妻が産婦人科を受診。ある日、一緒に検査を受けると「精子の数が少なく、運動率も低い」と言われた。

 紹介された男性不妊治療専門の医療機関で「精索静脈瘤(りゅう)」と診断された。精巣周辺の静脈が腫れ、精巣の温度が上がって精子を作る機能が低下する病気で、男性不妊患者に多いとされる。「自分に不妊の原因があると知りショックだったが、『治療すれば状況を変えられる』と前向きに考えた」と当時を振り返る。