栃木県庁

 栃木県は13日、新型コロナウイルス対策について協議する副市町長会議をオンラインで開き、市町に対して、自宅療養者の個人情報を提供していく方針を説明した。市町による生活支援事業につなげる場合と災害時を想定しており、それぞれ事前に覚書を結んだ上で提供する。自宅療養者を巡っては、市町側はどこに療養者がいるかが分からず生活支援などが難航しており、県には情報提供を求める声が上がっていた。

 県はこれまで個人情報保護の観点から市町への情報提供には慎重姿勢だった。しかし、自宅療養者の急増を受けて厚生労働省が今月6日、支援目的での情報提供は個人情報保護条例が定める制限の例外として扱うことができると都道府県に通知。このため県が市町とともに協議を始めていた。

 氏名、住所など提供する情報の種類や開始時期については、各市町と個別に調整して決めていくという。生活支援のための情報提供では、市町が食事や日用品の支給などをする際に利用してもらう。

 災害時では、市町が設置する避難所などに自宅療養者が身を寄せる可能性もあるため、甚大な被害が見込まれる災害発生前などに情報提供を行う。市町の意向を確認し、適切な情報管理を約束する覚書を結ぶ。

 7日の前回会議では、県個人情報保護条例に照らして情報提供の在り方を整理するとしていたが、弁護士の見解も踏まえ「(条例の)条項の適用によって市町に提供できると判断した」と説明。市町側からは今後のスケジュールなどについて質問があり、県は「できる限り早く始めたい」と答えたという。

 県感染症対策課の担当者は取材に「(市町への情報提供で)支援の複線化が図ることができる。提供を受ける市町側にも準備が必要なので、整い次第、覚書を締結したい」と話した。

 県内の自宅療養者は13日時点で391人、ピーク時は約1500人に上った。