本県でも取り組みが広がりつつあるインクルーシブ教育。「包容する」という意味が込められたこの教育の実現には、多様な個性を持つ子どもたちを受け入れる環境づくりが前提となる。授業に集中できなかったり、学級になじめなかったりする子どもたち。学校生活の中でのつまずきや不安を少しずつでも解消しようと、教員らは模索を続けている。

 県央の小学校1年生の教室。授業中、おもむろに1人の児童が席を立ち、黒板の前に向かった。「あら、ありがとう」。担任教員はそう声を掛けて児童の手を取り、持っていた指示棒を一緒に動かした。