緊急事態宣言の延長決定を受け、記者会見する福田知事=9日午後7時半、県庁

緊急事態措置延長に伴う県の対応

緊急事態宣言の延長決定を受け、記者会見する福田知事=9日午後7時半、県庁 緊急事態措置延長に伴う県の対応

 政府による新型コロナウイルス緊急事態宣言の期限が30日まで延長されたことを受け、栃木県は9日夕、対策本部会議を開き、飲食店や大規模施設への営業時間短縮(時短)要請などを継続するとともに、若者のワクチン接種促進に向けた新たな対策を決めた。

 会議後の記者会見で福田富一(ふくだとみかず)知事は、宣言延長について「第5波の山が高すぎて(感染者数が)下がりきらなかった」と現状を説明した上で、「外出自粛などの成果は徐々に見え始めている。もう一踏ん張り協力をお願いしたい」と理解を求めた。

 約100億円の補正予算案を編成し、時短要請に応じる事業者への協力金に充てる。39歳以下の感染者が増加していることを踏まえ、若者に対するワクチン接種促進策を強化。2千万円を計上し、2回接種完了後に抽選で県産品などを贈る事業なども展開する。農畜産物やロードバイクなどを検討しているとした。

 とちぎワクチン接種センター(宇都宮市)と、今月下旬に開設する県南体育館(小山市)、矢板市文化会館の3会場で、新たに計約1万2千人分の若者専用接種枠を設け、接種を加速させる。専用枠は3割から4割に拡大となる。

 県央2カ所の宿泊療養施設内には9日、医師や看護師が常駐する臨時診療所を設置した。自宅療養者への往診では医療機関37カ所、訪問看護事業所33カ所の応募があり、県内全域で順次開始する。重症化防止に効果がある「抗体カクテル療法」の専用病床は、7病院で16床確保した。

 県内の新規感染者数は8月下旬をピークに減少傾向にあるものの、全療養者数は千人程度と高い水準が続いている。宣言解除には医療体制への負荷が重要な指標となるが、病床使用率は50%台で高止まりし、入院率も20%程度で危機的状況が続く。

 福田知事は宇都宮駅と小山駅の午後9時の人流が9月以降上昇していることに懸念を示し、「今すぐ必要ではない外出は自粛してほしい」と強く訴えた。