東京パラリンピックが閉幕した。五輪から高校野球を挟んで続いた今夏の大規模スポーツイベントが終わり、テレビを見る楽しみがずいぶんと減った▼パラリンピックでは本県関係選手が躍動した。車いすテニス女子ダブルスの大谷桃子(おおたにももこ)選手の銅メダルはお見事。同男子ダブルスのメダルに手が届きかけた真田卓(さなだたかし)選手は、随所に世界ランキング上位の実力を披露した▼車いすバスケットボール男子の高松義伸(たかまつよしのぶ)選手は、次回パリ大会に向け銀メダルチームに確かな足跡を残した。いずれも新型コロナ禍に苦しむ県民を元気づける、記憶に残る活躍だった▼それにしても選手のレベルの高さには驚かされる。「障害者」というカテゴリーを忘れさせ、スポーツとしての醍醐味(だいごみ)が十二分に伝わってくる。そして周囲には選手を懸命に支える存在がいる▼目にする競技場内に限らず、多くの人が選手をサポートする。その成果が驚きや感動を呼んだ。1+1の答えを3にも4にもする「共生」の手本は、今大会の大きなレガシー(遺産)となるだろう▼パラリンピックは来年の北京冬季、3年後のパリと続き、その間に本県で全国障害者スポーツ大会「いちご一会とちぎ大会」が開かれる。レガシーを熟成させたい。障害者スポーツを裾野で支える県内アスリートと、広く県民の共生を進めながら。