サルが出没する民家の柿の木

 栃木市北部の山沿いに位置する星野町など寺尾地区で、出没するサルによる被害が深刻化している。目撃情報は以前から絶えないが、今年はサルに威嚇され身の危険を感じた住民が栃木署へ通報する事態に発展した。市や同署は一層の注意を呼び掛けている。

 市によると、同地区では20年ほど前から、サルの群れに畑を荒らされるなどの被害が相次いでいる。サルの行動は年々エスカレートし、数年前からは食べ物を狙って民家に侵入する被害も出ている。

 こうしたことを受け市は、同地区でのサルの目撃報告件数を昨秋から集計している。集計によると、今年に入ってからの報告件数は11件。そのうち8件が8月に集中した。

 市は「サルに近づかず、2人以上で追い払う」ことなどを呼び掛けるとともに、希望する住民へロケット花火30本を配布している。しかし住民からは「ロケット花火での追い払いは効果がなくなってきた」「威嚇されるようになった」といった不安の声が出ている。

 栃木県自然環境課によると、サルは栄養価の高い食べ物を求めて人里に出没する。隠れ場所となる竹林や、農作物などがあるような民家付近に出没し、個体数を増やしているとみられる。