夏の「山あげ」定着、11月の全国大会で目指す 栃木県ゆかりの季語、俳文学研究家・中田さんに聞く

 「烏山の山あげ行事」のユネスコ無形文化遺産登録を記念した「那須烏山市山あげ俳句全国大会」が11月に開催される。大会の狙いの一つは、「山あげ」を夏の季語として定着させること。本県と関係の深い季語について、俳文学研究家で本紙「しもつけ文芸」選者の中田亮(なかだりょう)さん(87)に聞いた。

 全国大会を共催する俳句こだち社や同市は、季語「山あげ」を広めたいと意気込む。昨年4月には、日本伝統俳句協会や現代俳句協会など全国組織に趣意書を提出した。

 中田さんは「季語として認められるには二つの方法がある」と説明する。一つは一流の俳人が名句に詠むこと。もう一つは不特定多数の人が俳句に取り入れることだという。

 山あげを使用した名句には本県が誇る俳人平畑静塔(ひらはたせいとう)の「山揚にまことの雲も道具立」があり、同市に句碑が建立されている。中田さんは「静塔先生の名句により季語として認められているが、全国大会は広く普及させる絶好の機会」と話す。

 中田さんは県俳句作家協会が発刊した「とちぎ俳句事典」(2010年)と「栃木県固有名詞俳句集」(14年)の編集委員長を務めた。本県ゆかりの季語として「しもつかれ(春)」「橡(とち)(夏)」「静塔忌(秋)」などを挙げ、県内の俳人による作品も紹介してくれた。

 しもつかれ親の代まで百姓で(相田勝子)

 橡の花川上澄生のはがき買ふ(小椋智子)

 静塔忌鼻の話の弾みけり(中村草介)

 全国大会は11月26日、同市烏山公民館で開かれる。実行委員会は8月15日まで「自由題の部」の作品を募集している。投句料は2句1組で1千円。(問)事務局(同市教委文化振興課内)0287・88・6224。