9月1日は「防災の日」。台風や大雨などによる大規模災害を見据え事前避難の重要性が訴えられている中、毎年のように多くの命が犠牲となるなど悲劇は繰り返されている。専門家の意見を交え、大切な家族を守るために日頃からどのような備えや心構えが必要なのかを考える。

 新型コロナウイルスの感染拡大も、避難の足かせになっている。

 宇都宮大地域デザイン科学部の近藤伸也准教授は「地域の指定避難所での感染予防対策として、医療機関と連携した健康観察や手指消毒、3密を避ける空間配置や換気などが求められる」と説明する。だが、行政、住民それぞれが目の前の感染予防対策に追われており、コロナ禍での避難所運営について意思疎通ができているかは不透明だという。

 過去の災害では、避難所を訪れたにもかかわらず、定員を超えていたため受け入れてもらえなかったケースも。コロナ禍で最大収容人数を見直すことも想定されるため、近藤准教授は「ホテルを避難所にするなど地域資源を活用した上で、災害から身を守るためには避難すべき人全員を受け入れられる体制作りが重要だ」と指摘する。

 県は、避難先での感染症予防策としてこまめな手洗いうがい、せきエチケットの徹底、3密回避などの対策に加え、親戚宅や友人宅といった公的避難所以外の安全な場所への分散避難も検討するよう呼び掛けている。