小中学校の夏休み明けの始業日(23日時点)

 新型コロナウイルスの感染急拡大で栃木県に緊急事態宣言が発令される中、25日から順次始まる小中学校の夏休み明けの登校や授業の在り方について、県内10市町の教育委員会が現時点で対応を「検討中」として決めかねていることが23日、下野新聞社の取材で分かった。感染力が強いデルタ株の広がりで学校側は警戒を強めており、さくら市と塩谷町は始業日を遅らせた。残る13市町は「通常登校」の予定だが、県教委は時差登校などを含めた感染対策の強化を検討しており、市町教委も対応を見直す可能性がある。

 「検討中」は栃木、矢板、下野、日光、茂木、市貝、佐野、壬生、那珂川、足利の10市町。日光市は県内25市町の小中学校で最も早く25日に始業日を迎えるが、同市教委の担当者は「市内では子どもの陽性者割合は高くない。その中で一歩踏み込んだ対策がどのようにできるか検討している」と直前まで頭を悩ませている。

 足利市教委は分散登校、オンライン授業、臨時休校などを含め検討中。通常登校にする場合でも、諸事情により自宅学習を希望する生徒には学校に相談の上、オンラインでの授業参加を認めるという。

 27日に始業日を迎える予定だったさくら市と塩谷町は、感染状況などを踏まえて同日を臨時休校とし、土日を挟んで週明けの30日から授業を行う予定だ。さくら市は30、31日を午前中授業とし、接触機会を減らす。

 一方、「通常登校」としているのは真岡、大田原、那須塩原、鹿沼、那須烏山、小山、宇都宮、那須、野木、益子、芳賀、上三川、高根沢の13市町。那須町や益子町は地域の感染者が少ないことを踏まえて決めた。県教委の対応を参考にする市町もあり、今後の対応が変わる可能性がある。

 学校の対応は自治体により異なり、関東では群馬県が県立学校を分散登校とし、同県内の市町教委でも準じた動きが出ている。茨城県は8月末までオンライン授業で対応する方針で、横浜市は月内の臨時休校を決めた。

 文部科学省は「一斉休校」を行わない方針を示しており、地域の感染状況に応じた対応を求めている。県内の感染者の急増を踏まえ、福田富一(ふくだとみかず)知事は20日の臨時記者会見で「分散登校やリモート授業を考えるべきだ」と、各教育委員会に慎重な対応を求めた。