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超小型人工衛星「おおるり」を完成させる理工学部の学生ら=19日午前11時5分、宇都宮市豊郷台1丁目

 帝京大理工学部(栃木県宇都宮市豊郷台1丁目)の学生らは19日、開発に取り組む人工衛星「TeikyoSat-4」(愛称・おおるり)を完成させた。鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所に向けて、車に乗せた機体の運搬を開始した。

 機体の組み立て作業は6月上旬から同学部内で始まった。終盤は開発に取り組む学内の「宇宙システム研究会」の学生らが、かかりっきりで向き合ってきた。

 最後の追い込みとなる19日も、配線の接続やプログラムの書き込み、システムの点検などの工程と格闘しながら慎重に作業を進めた。当初の予定を5時間超過した午前11時すぎ、苦労の末、ついに完成した。

 アクリル製のコンテナに収納後、すぐに長野市の研究機関に車で運搬し、最後の振動試験も無事完了した。21日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の同観測所に到着する予定。

 開発の責任者を務める河村政昭(かわむらまさあき)准教授(42)は「満足できる機体に仕上がり、まずはほっとしている。打ち上げまでに県民の機運が高まるような活動に力を入れたい」と気を引き締めた。小山市出身、同学部航空宇宙工学科1年藤本翔太(ふじもとしょうた)さん(18)は「高校生の時にオープンキャンパスで一目ぼれした人工衛星が完成し、感激している。いよいよ打ち上げを待つだけです」と期待に胸を膨らませた。

 おおるりには、部品などに県内10社以上の技術が用いられている。他大学などが開発した人工衛星、装置などとともに、同観測所から打ち上げられるイプシロンロケットに搭載される。本年度中に打ち上げられるが、具体的な期日はまだ発表されていない。