田川のはん濫で冠水し、車が水没したJR宇都宮駅周辺の道路=2019年10月13日

 夏から秋にかけては、出掛け先で豪雨や台風に見舞われる機会が多くなる。日本自動車連盟(JAF)栃木支部は自動車での冠水被害に巻き込まれないためにも、激しい雨に遭遇した場合はむやみに運転せず、高台や駐車場で待機するなど身の安全確保を第一に行動するよう呼び掛けている。

 栃木県道路保全課によると、県内で大雨が降ると冠水する危険性があるアンダーパスは105カ所に上る。

 同支部によると、アンダーパス以外でも、周囲と比べて低い場所にある道路や駐車場、河川や用水路の近くでは冠水する可能性がある。雨水が集中して側溝の排水能力が追いつかないためだ。冠水したアンダーパスを想定したJAFの実験では、水深60センチの場所をセダンタイプは時速10キロ、スポーツタイプ多目的車(SUV)は時速30キロで走行するとエンジンが停止し、動かなくなってしまったという。

 また雨脚が強いと視界が悪く周囲の車が見えにくくなる上、相手からも気付かれにくく交通事故につながりやすい。無理に運転せず、安全な場所で雨が収まるのを待つことが基本だ。

 近くに退避できる場所がなくやむを得ず運転する場合は、すでに冠水している場所やアンダーパスは避け、できるだけ車間距離を空けてゆっくり走行する。周囲の車に自分の存在を知らせるため、日中でもライトやハザードランプの点灯を心掛ける。

 万が一、車が動かなくなってしまった場合は速やかに脱出を。水圧や電気系統のトラブルでドアや窓が開かない恐れもあるので、窓ガラスを割るための専用ハンマーや脱出時に動きやすい靴を備えておく。水が濁っていると側溝やマンホールのふたが外れていることに気付きにくいので、歩く先に異常がないか傘などで確かめながら進むとよい。

 同支部の担当者は「事前にハザードマップを確認してアンダーパスなどを通らずに帰宅するルートを選び、大雨の予報が出たら予定を早く切り上げることも対策の一つ。冠水の恐れがある場所に近づかないことを心掛け、自分や家族の命を守る行動を取ってほしい」と話した。