バラエティー番組などで活躍しているお笑いコンビ「阿佐ケ谷姉妹」の“姉”、渡辺江里子(わたなべえりこ)さんは宇都宮女子高に在学中、演劇部に所属していた▼夏の研究発表会のパンフレットには、「自分ではない『人』になれる、『演じる』ことに情熱を注ぐのは魅力的だ」と書いた。大学卒業後、俳優養成所に飛び込み、そこで知り合った相方とコンビを結成。お笑いの世界に場所が変わっても演じ続けている▼栃木高の演劇部が関東甲信越静1都10県の代表校として、8月に長野県で開かれる全国大会に出場する。出場校は全国でわずか12。本県からは5年ぶりで、栃木高は11年ぶり2回目の快挙である▼上演するのは創作劇「卒業」。卒業式前日に進路指導室に集められた生徒4人が、わだかまりや対立を経て、笑いあり、涙ありの結末を迎えるストーリーだ▼先日、宇都宮市文化会館での壮行上演会に足を運んだ。登場人物一人一人の個性が際立ち説得力のある構成で、制限時間1時間があっという間に過ぎた。男子校の持ち味を生かし、迫力ある竹刀の打ち合いも見どころだろう▼若さがほとばしる高校演劇には独特の魅力がある。栃木高顧問の角海紀雄(かくみのりお)教諭は、教員になって以来演劇の指導一筋で、来年定年退職を迎える。はなむけに、生徒たちには全国で渾身(こんしん)の演技を披露してほしい。