栃木県庁

 栃木県は12日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、栃木県に適用された「まん延防止等重点措置」の対象に茂木町を追加することを決めた。期間は16~31日で、対象区域は那珂川町を除く計24市町となった。

◇「コロナ」感染拡大の経過

 11日時点の県内の病床使用率は55.6%で、これ以上高まると救急医療など重要な一般医療を制限せざるを得ない危機的な状況に陥っている。全療養者数は1400人を超えて過去最多となり、うち千人以上が自宅療養や入院調整中。療養中の感染者のうち入院した人の割合を示す「入院率」は17.4%まで下がり、5人に1人も入院できない状況になっている。

 県独自の警戒度レベルは最も深刻な「ステージ4」を維持し、県版の緊急事態宣言を継続する。

 福田富一(ふくだとみかず)知事は会議後の記者会見で、病床の逼迫(ひっぱく)で感染者の入院が困難になっているとして「医療崩壊が間近に迫っている。命を守るために我慢の夏を過ごしてほしい」と訴えた。

 さらに「これ以上感染拡大が進めば県民の健康や命、生活を脅かす」と危機感をあらわにし、お盆や夏休みに帰省して親族などで集まったり、長時間または酒類を伴う飲食をしたりすることは控えるよう呼び掛けた。

 茂木町は直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者が重点措置の目安の「15人以上」に該当したため、追加となった。飲食店や大規模施設に対し、午後8時までの営業時間短縮や酒類の提供を行わないよう要請する。要請に応じた店舗には協力金を支給する。

 入院者全体に占める65歳未満の割合は年末年始の「第3波」では4割だったのに対し、現在の「第5波」では9割に増えた。重症者の年齢構成も、第3波では65歳未満が6割だったが、第5波では8割を超えている。福田知事は重症者や酸素投与が必要な中等症患者の大半を40、50代が占めるとし、「若ければ感染しても大丈夫という考えはとても危険」と訴えた。

 福田知事はこの日、宇都宮市駒生町の「とちぎ健康の森」に開設したワクチン接種センターで、アストラゼネカ社のワクチン接種を行うことも明らかにした。栃木県在住の40歳以上などを対象に最大500人に接種する方針。