節目の「10連覇」を見届けようと、スタンドで応援する作新学院OBや保護者ら=25日午前10時25分、県営球場

 新型コロナウイルス禍を乗り越え、2年越しに“10連覇”の偉業を成し遂げた。栃木県営球場で25日に行われた全国高校野球選手権栃木大会決勝で、作新学院が2年前の前回大会に続く10大会連続優勝。今大会最多4467人が入ったスタンドでは多くのOBが節目の快挙を見届け、「誇らしい」と大きな拍手でナインをねぎらった。

 真夏の太陽が照りつけるバックネット裏。2012年に春夏甲子園出場を果たした水沼和希(みずぬまかずき)さん(26)と高山良介(たかやまりょうすけ)さん(26)は、同校のロゴが入ったポロシャツを着て後輩たちのプレーを見守った。

 11年から続く夏の王者の歴史。2人はかつてバッテリーを組み、重圧をはねのけてその1ページを刻んだ。「OBとして誇らしい。毎年少しずつ積み重ねてきたことが10連覇につながった」と感慨深そうに話す。

 同校では多くのOBが練習に顔を出し、後輩に夏の県大会や甲子園での経験を伝えてきた。2人は仕事のない休日、ともに外部コーチとして水沼さんは投手陣、高山さんは打撃を指導。「一緒に汗をかき、新旧作新ナインで夏の優勝を目指してきた」と水沼さん。高山さんも「選手が頑張れる環境をつくるのが自分の仕事」。OBたちの熱い思いが偉業の陰にあった。

 昨夏は新型コロナの影響で大会が中止となった。当時の3年生エースで明治学院大1年の田中公稀(たなかこうき)さん(19)も三塁側スタンドで観戦。「必死で練習してきた結果を出し、無念に終わった去年のリベンジを果たしてくれた」と声を弾ませる。

 夏の甲子園は8月9日に開幕する。水沼さんと高山さんは「全国でも通用するチームになるよう全力でサポートする」。田中さんは「胸を張って甲子園で思い切りプレーしてきて」とエールを送った。