9回、ピンチを迎えてマウンドの江田(左から2人目)に声を掛ける文星付ナイン=県営

 第103回全国高校野球選手権栃木大会第12日は23日、県営球場で準決勝2試合を行い、10大会連続優勝を狙う作新学院と、今春の県大会王者・佐野日大が決勝進出を決めた。決勝で両校が顔を合わせるのは7年ぶり。

 佐野日大は4-3で文星芸大付に逆転勝ち。1点を追う九回2死二塁、大関日和(おおぜきひより)と岡佐昌樹(おかさまさき)の連続適時二塁打で逆転した。投手陣は四回に2点本塁打、六回に暴投で失点し勝ち越しを許したが、打線が奮起した。

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 あと1アウト。「最後に勝ちを急いだ」。文星芸大付の江田凌太(えだりょうた)は1点リードの九回2死からの投球を、こう悔いた。

 二塁に走者を背負い、相手の3番打者に投じた3球目。内角を狙った131キロの直球が真ん中に入った。適時二塁打で同点に追い付かれ、なおも一打逆転のピンチ。続く4番打者への初球。「もっと低め、ワンバウンドでも良かった」。高めに入ったスライダーを左越えにはじき返された。

 「雰囲気にのまれた」。春の王者・佐野日大の猛追。これまで何度も正念場をくぐり抜けてきたエースも重圧を感じていた。1点差の敗戦に「簡単には勝たせてくれない。相手が強かった」と最後はライバルをたたえた。