日の出前から行われたユウガオの実むき作業=10日午前4時20分、壬生町藤井

 かんぴょう伝来の地である壬生町で、原材料のユウガオの実「ふくべ」を削り出す「かんぴょうむき」が本格的に始まった。生産量日本一を誇る本県にとって夏の風物詩と言える光景だ。

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 6月末から今年のかんぴょうむきを行う同町藤井、農業須藤重雄(すとうしげお)さん(65)方では10日、午前2時半ごろから作業を開始した。1個7、8キロ、直径30センチほどのふくべに機械を使ってかんなを当てると、帯状になった実がシュルシュルシュルと音を立て勢いよく飛び出した。

 細長くなった実はビニールハウス内でしっかりと乾燥。この日は約150個のふくべを手際よく削った。作業は8月末ごろまで続くという。

 かんぴょうは、1712(正徳2)年に水口藩(滋賀県甲賀市)から壬生藩に国替えとなった鳥居忠英(とりいただてる)が伝えたとされる“伝統の味”。須藤さんは「食物繊維などが豊富な健康食。栃木県の名産品をなくさないよう今後も伝えていきたい」と話した。