「3S政策」とは、国民の関心をScreen(映画)、Sports、Sexの三つの「S」に向けさせ、政治に無関心になるように誘導する「愚民政策」と言われる▼今ならば、東京五輪・パラリンピックだろうか。新型コロナ対応への批判などもあって、東京都議選が不振に終わった自民党内には「五輪で盛り上がれば、世間の空気も変わる」という声がある▼最近は「3S政治」もある。2002年の小泉純一郎(こいずみじゅんいちろう)首相の訪朝などをお膳立てした元外務官僚の田中均(たなかひとし)さんが政治解説で取り上げている。「説明せず」「説得せず」「責任取らず」という、今の政権に対する厳しい「S」だ▼確かに、菅義偉(すがよしひで)首相の発言は素っ気ない。新型コロナ対応で東京都に4度目の緊急事態宣言の発令を決めた記者会見でも、記者団の質問にまともに答えなかった。国民を「説得」し、協力を得ようという真摯(しんし)さも感じられない▼記者会見での焦点は、「4度も宣言を発令する事態に至った首相自身の責任は」と問われた場面だった。首相は「感染対策の決め手になるのがワクチンだ」と、はぐらかしてしまった。責任を担う決意は伝わってこない▼今の状況を許したままでいいのか。私たちは、政治の在り方を「知り」、その「責任」を問い、次の選挙で「選択」をする「3S」を心掛けたい。